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臨床経過

2007年7月パルボウイルスB19感染後より発熱、炎症所見、また、画像上大動脈弓から腹部大動脈までの壁肥厚を認め、その他感染症、悪性腫瘍や膠原病は否定的であり、高安動脈炎と診断可能であった。また、白血球減少、貧血精査で施行された骨髄穿刺で骨髄異形成症候群(RA)と診断された。
入院時の活動性としては、1)症状:全身倦怠感は認めたが、発熱は前医より解熱傾向で、血圧左右差・上下肢脈拍減弱・血管雑音、心雑音など血管狭窄による症状は認めず、2)炎症所見:CRPの改善傾向、3)画像所見:大動脈弓から腹部大動脈までの壁肥厚認めたが、内腔の狭小化は認めず、また前医と比較して病変の進行を認めなかった。
治療に関しては、パルボウイルスB19血症の改善とともに症状・炎症所見ともに改善傾向であり、糖尿病合併も考慮しステロイド加療を選択せず経過観察とした。血球減少に関しては、横ばいで推移した。その後も発熱認めず、CRPも陰性化し、10月10日退院となった。
その後も発熱認めず、CRP陰性化を維持し、2008年1月24日造影CTで確認したところ、壁肥厚の著明な改善を認めたことから、パルボウイルスB19感染に起因する大動脈炎と診断した。

CT上動脈壁肥厚推移

動脈壁肥厚の著明な改善